過去、現在そしてこれからの春吉の魅力を語るコラム
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あっぱれ晴好バックナンバートップ>第9回 弥太郎うどん
 

第9回
「うどん屋さんは世を忍ぶ仮の姿か!深夜、プロの酔っぱらい集まる約束の地」
〜 弥太郎うどん 〜

個性あふれる春吉の人、物、店を毎月紹介していきます!
然ですが、春吉探検隊の一員である(おい!忘れかけていただろ!)オイラは、先日、寺町通りを徘徊中に少しコワモテのおにーさんにナンパされたのでした。
「ようようようよー!あんちゃんかよ、春吉のことを嗅ぎ回っているのはよー」
【今時さ、その声のかけ方はないんじゃない?】(オイラの心の声)
「オレはよー、春吉のことはよー、何でも知ってるぜぇ」
【それはそれは。でも、コワイすぎて言葉になりません】
「ナニ黙って、つっ立ってんだよ!!」
【本当にごめんなさい。でもそのクチヒゲ、きっちり幾何学紋様ですね】
「うふふ、ウブなのね。興味があったら深夜2時に弥太郎うどんへ、お・い・で」
【って、いきなりオネー言葉ですかい!】
と、果たしてどういう存在なのか、全く分からなくなってしまったおにーさんはちょっぴりクネクネ歩きで姿を消したのです。
いわゆるひとつの、近所のうどん屋さん?

ゴボウ天うどんにワカメをトッピング
▲ ゴボウ天うどんにワカメをトッピングで520円。昆布だしが効いたスープは美味。
太郎うどんといえば、40年来、国体道路沿いから寺町通りに入る三光橋交差点の一角にあるランドマーク。「だれが何と言おうとココは弥太郎うどんだもんね」といわんばかりに、大きく目立つ黄色の看板、青色のビニール屋根、黒色の暖簾、 白色の幟、このすべてに弥太郎うどんと銘打ってある。 店前のたばこ自販機もニコチン好きには重宝がられているもんね。
でも、ココはうどんとそばを扱う普通のうどん屋さんでしょ?
まぁ、昨年末までは24時間営業だったみたいだけど・・・。昼は寡黙な若いセーネンが店を切り盛りしていて、麺類以外にも和定食があるよね、確か。午前2時なんて夜中にお店を覗いたことがないなぁ。しかーし、そんなことで春吉探検隊が務まるのか!とオキマリの展開でオイラは出かけるのでした。
草木も眠る丑三つ時に熱気ムンムン大繁盛!

刻は午前2時10分、渡辺通り方面から三光橋を渡り(今は空中にバイクがぶらさがっていません)目的地に向かう。週の真ん中、水曜日ということもあってか、国体道路の人通りはまばらなのねん。あー、見えてきました、煌々と光る黄色の看板。まもなく目的地に到着でやんす!
息子の政次さん
▲ 昼間を仕切る息子の政次さん(32歳)。麺揚げの良し悪しが味を左右する。
おっとびっくり!びっくりたまげた門左衛門!でござる。ガラス越しに覗く店内はほぼ満席状態なのねん。しかも何だか熱気ムンムンだわさ(これももう死語でしょ)!
「こんばんは〜」と意を決して突入するオイラ。すると、深夜、この店を任されているであろう、ちょっと貫禄のあるオネーサンから、控えめな「いらっしゃい」の声。先日、声をかけられたコワモテ&クチヒゲおにーさんはいないのねん。テーブル&カウンター25席うち、空いてましたよ、1席だけ!スーツ姿の見るからにサラリーマン風グループ3人の隣に空いた末席にオイラは腰掛けました。
店内はホロ酔い加減のお客さんで溢れ、ビンビールをコップでチビチビやっていたり、キープの焼酎を飲んでいたり・・・って、キープの焼酎??うどん屋さんですよね、ココは。まあ、納得しよう、だって美味しいおでんもあるもんね、うんうん。
オネーサン、うどんは売り切れなんですか?

ん?ちょっと待ってよ、おっかさん!お客さんは誰ひとりとしてうどんを食べてないのです!手羽先の煮付け、豚足、モツ煮込み、レバ刺し、酢モツ、がめ煮など、それぞれいろんな酒のアテを召し上がっているではありませぬか!!しかも、たった今、帰った客と入れ替わりに入ってきた中洲の飲食店オーナー(なんとなく雰囲気で)は「ゴボウ天ば軽く炙って」なんて注文をしてるのねん!あ〜先を超されちったよ。オイラも負けずに「オネーサンこっちにも同じ物を、あとビンビールもお願いします!」なんて訴える。少しリキんじゃった。
夜にはビールのつまみになるエビ天
▲ 夜にはビールのつまみになるエビ天
カウンター上にあるゴボウ天&エビ天トレイからつまみ上げられた1枚のゴボウ天。いつもならうどんにトッピングされ、ホロホロと衣が解き放たれていくアナタも、この時間はガスの炎で炙られるのね。
「はい、ビールとゴボウ天」
オネーサンに差し出された炙りゴボウ天は平皿の中央にドカンと乗り、うどん用の輪切りネギが上から振りかけられている。その上に、 中洲オーナー(勝手に呼ぶな!!)の見よう見まねでカウン ター備え付けの七味唐辛子をパラパラ、醤油をひとまわし。口に運んでみると、何だろうね、とてもウマイね、タマランね。おでんも手羽先ももらっちゃおう!いやー、お酒が進みますわ〜!
んが、目眩くばかりのツマミラインナップはどこにもメニューに乗っていなーい!どうやら深夜はまず店の人にどんな酒肴があるかを聞くのがオキテらしい(もちろん勝手な解釈です。うどんも注文できます)。
ある意味、皆さんはプロの酔っぱらいです。

河津さん親子
▲ 物腰がとても柔らかい河津さん親子。親子2人3脚がよく似合う。
ナカもココロも落ち着き、手持ちぶさたなオイラは人間観察スタート!
ほどよくお酒が入った隣のグループは見るからに、若手、中間管理職、部長といった肉体関係ならぬネクタイ関係でやんす。
真ん中に座ったホロ酔い中間管理職は部長のご機嫌をうかがいながら、睡魔で沈没寸前の若手に話しかける。
「だからね、鈴木君。チミは会社に入ったばかりだから知らないだろうけど、あの受注システムは部長と私が一緒に作ったんだよ、ですよね〜部長!」
「うんうん、もうわかったよ、田中君」と諫める部長。
「あれで本当に便利になったんだよ、鈴木君。あのシステムは私が・・・、いやいや部長と私が作ったんだからね」
「グーグー」とイビキをかき始める若手は無反応。
「ちゃんと聞いてる?鈴木君。あの頃は毎日残業でしたよね〜、部長!」
「あの私が・・・、いや、部長と私が作ったシステムは・・・」
嗚呼、大変ですな、中間管理職は・・・。
人が集まるところに有益な(?)情報アリ!

が付けば店内は、熱く語る大学生らしき若者、ひとりで寡黙に飲む近所のおっちゃん、ラーメン店店主、中洲勤めのオネータマやオカマ、ゲイバーのアニキ【らしき】(あくまでも推測です)人などが集まり、人種のるつぼと化している。

「だいだいさぁ、涼子が私のマー君を横取りしたのよね。あの泥棒猫だけは絶対に許せない!金払いのイイお客さんだったのにさぁ。やっぱり若さには勝てないのかしら」
【そんなことないですよ、オネータマはとても若々しい!】(再びオイラの心の声)

「だいだいさぁ、テツがワタシのキー坊を寝取ったのよね。あの泥棒豚だけはぜ〜ったい、ぜ〜ったいにゆるさないワ。やっぱりキー坊はムキムキのほうが好きなのかしら」
【うーん、どうでしょう、そうかもしれませんね、アニキ〜!】

丸太のイス、テーブル、カウンターはすべてオーナーの手作り
▲ 丸太のイス、テーブル、カウンターはすべてオーナーの手作り
耳をダンボにして酔っぱらいの会話を盗み聴き。あまり行儀はよくないけれど、うふふ、面白いね世の中は。意外と春吉近辺の情報や噂話も聞けるのねん。これをオイラに教えたかったんだろうな、コワモテ&クチヒゲおにーさんは・・・。
なーんて観察しているうちに、気が付いたら朝の5時。
そろそろ閉店らしく、お客さんは次々と重い腰を上げはじめたのです。
颯爽とオーナー登場!こんなに安くて大丈夫?

んな、ぬるーいムードを一瞬にして切り裂くバイクの排気音。通り過ぎると思いきや、店の前で止まった。エンジンの重低音と窓越しに見える重量感溢れるフォルムを判断するに、自由の象徴、ハーレーダビットソンだ!
河津政雄さん
▲河津政雄さん(60歳)
昭和20年、阿蘇小国出身。昭和41年に現在地で弥太郎うどんを開業。屋号“弥太郎”は師匠の名前から拝借する。一時期は警固など県内に支店を3店舗構えていたそうだ。現在は筑紫野市在住。日本嵩山少林拳連盟会長を務め自宅は道場も併設。嵩山少林拳のキャリアは50年、およそ120人の弟子を持つ。剣舞もたしなむ。趣味はハーレダビッドソンなど大型バイクで仲間と国内海外ツーリング。
ガラリと開く店の引き戸。革手袋に拳法着、ヘルメットにサングラスといったイデタチの初老のオヤジさんが「お疲れさん!今日も天気がよかねー。ちょっと時間が早いけど、スープの仕込みに来たよ。羅臼コンブはあったかねー」と厨房の後かたづけをしていたオネーサンに声をかける。
「おはようございます、オーナー。たぶん、コンブは裏にあったと思いますよ」。
え!?この方がオーナーなの!もしかして弥太郎さん??かっちょえー!
醸し出すオーラにちょっと圧倒され、そそくさと財布を出し「すいません、算入をお願いします」と逃げ腰のオイラ。
「えっと〜ビール2本とゴボウ天炙り、おでん2つに手羽先やね。はい今夜のお会計はズバリ、ドン!」
ありゃりゃ、2000円でお釣りがきちゃったよ!
お釣りで地下鉄七隈線でも乗ろうかしら!
よく考えてみると終電を逃した時にはシコタマ呑んで始発で帰り、出勤前の朝飯もココでOK。チカナナ沿線に住もうかなぁ・・・(明らかに何か間違っている。テメーのウチはこの近所だろ!!)。

(取材・文・構成【大部分のフィクションを含む】 / くりしん)
弥太郎うどんは仮の姿、これが私の正体です!
▲ 弥太郎うどんは仮の姿、これが私の正体です!
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弥太郎うどん
住所:福岡市中央区渡辺通り5-1-18
電話:092-761-4155
営業時間:朝8時〜翌朝5時
休み:日曜日

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